【YIL】矢上イノベーションラボラトリーが2025 グッドデザイン賞を受賞
矢上イノベーションラボラトリーが2025 グッドデザイン賞を受賞しました。(引用元:https://www.g-mark.org/
2025グッドデザイン賞大学における研究施設の増築YAGAMI INNOVATION LABORATORY(YIL)受賞対象の詳細
うなぎ(eel)の寝床のような細長い狭小施設への親しみを込めた「YIL(イール)」は、慶應大学矢上キャンパスの産学連携棟の増築計画である。10年後の大学ビジョン「未来のコモンセンスをつくる研究大学」の実現のために、国内外の社会課題解決やスタートアップを通じた新産業創出を実行する、オープンイノベーションの拠点施設である。
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デザインのポイント
- 細長い狭小区画に愛着が湧くようにYIL=”eel(ウナギ)”と呼称し、内部を区切らず意匠で区画化
- 1階を「集う(ラウンジ)」、2階を「試す(試作実験室)」として、平面断面的に気配を共有し一体感を醸成
- 1スパン増築による中間領域生成と、テラスへの大開口や屋内外一体デザインによりキャンパスに開かれた施設
プロデューサー
慶應義塾大学 村上 俊之、斎木 敏治ディレクター
慶應義塾大学 牛場 潤一デザイナー
株式会社安藤・間一級建築士事務所 森本通生、弓野将義、上野桃/上田陽子ランドスケープ事務所
詳細情報
利用開始
2025/04設置場所
神奈川県背景
YILは、文科省「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」に採択された建築計画である。大学の総合力を活かした社会的価値創造と循環を促すイノベーション施設として、学生の将来を後押しする教育プログラムや、産学連携・起業促進に向けた情報発信を推進し、人・組織・分野を横断するつながりの拠点として、新たな価値を創出する場を目指した。矢上キャンパスは理工系3年生以上が学ぶ場である。純粋数学からロボット工学まで扱う11の多様な学科があり、欧州4カ国との共同学位コースもある国際色豊かなキャンパスである一方、領域を横断して「もう1つの専門」を学ぶ機会の少なさが指摘されていた。建設地はキャンパス奥にある既存の産学連携棟の前面にあった植え込みエリアで、50m×5mと奥行が限られていたため、既存部の機能を活かしながら細長い狭小区画にキャンパスの起爆剤となる施設の増築が求められた。経緯とその成果
「ひとがつながりイノベーションが起こる場所」をコンセプトとし、1階は「集う」2階は「試す」をテーマに、人が集い、議論し、学び、挑戦するための仕掛けを散りばめた。うなぎの寝床のような細長い空間を活かし「心地いいリアルな距離間のある一体空間」となった。一面ガラス張りの1階には、学内外のゲストを招いてカジュアルにコミュニティ形成ができるイベントスペースや、居心地よく休憩や談話ができるオープンスペースが広がる。スリット窓で採光を制限した2階は、ロボット操作やアプリ開発などテーマの異なる研究機器を常設し、学生が日常的に専門研究に触れ、気軽にアイデアを形にする機会を提供する。誰でもどこかにお気に入りの場所を見つけることができ、学生の滞在時間が増え多様なコミュニティが生まれキャンパス全体に賑わいを与える。奥まった立地を活かし人目を気にせずやりたいことができる場として、未来のキャンパスの起点となっている。仕様
敷地面積:78,373.07㎡ 建築面積:283.95㎡ 延床面積:575.40㎡ 構造/規模:鉄骨造/地上2階どこで購入できるか、
どこで見られるか慶應義塾大学矢上キャンパス※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。審査委員の評価
担当の審査委員
伊藤 香織川西 康之西田 司西村 浩Xiaodi Zheng評価コメント
5m× 50mと言う既存研究等の裏側スペースを活用し、ラウンジ及び試作スペースが生まれている鰻の寝床の空間デザイン。 1階の開かれたスペースでの、研究内容のディスカッション風景や休憩時間に一息ついてる風景などが、キャンパスに対して良い空気感を醸し出している。奥行きが浅く幅が広い敷地で、キャンパスに開く建築を作ることにより、建物内に閉じてしまいがちな研究活動がキャンパスを歩く人の日常とつながっていくことがすばらしい。
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