【続報・2022ホームカミングデーより】宇宙飛行士・星出彰彦君 スペシャルメッセージ

(2022年12月23日 投稿)

JAXA宇宙飛行士の星出彰彦君(1992年機械工学科卒業)が2022ホームカミングデーのために届けてくださったスペシャルビデオメッセージにつきまして、ご本人とJAXAから特別にご許可をいただき、同窓会ホームページに掲載させていただく運びとなりましたのでご報告いたします。

本日より、年会費納入者限定・動画閲覧サービスページにてご視聴可能となりました。今週末はクリスマス寒波が到来するとのことですが、本ビデオメッセージをご視聴いただき、暖かく穏やかな時間をお過ごしください。

年会費納入者限定・動画閲覧サービス

閲覧には、パスワードが必要です。同窓会報(9月20日発送済み)に同封された案内チラシに掲載しておりますので、ご高覧ください。パスワードが分からなくなってしまった方は、メールにて、件名を「動画閲覧サービスのパスワード」として、同窓会事務局 あてにお問合せください。

お問合せ先:

理工学部同窓会事務局 miyako3@mx-keio.net

 

(2022年12月7日 投稿)

2022年12月4日、矢上キャンパスで『2022年度 慶應義塾大学理工学部・大学院理工学研究科 ホームカミングデー』がおこなわれました。招待塾員を代表し、1992年機械工学科卒業の星出彰彦君(ほしで あきひこ/宇宙航空研究開発機構(JAXA[ジャクサ])宇宙飛行士)がビデオメッセージを届けてくれました。星出君が提供してくれた本ビデオメッセージは後日、ご本人の了承を得た後、年会費納入者限定・動画閲覧サービスページにてご視聴可能となる予定です。

ビデオメッセージの中で理工学部生時代を振り返り、「ラグビー漬けの毎日だった」と語る星出さん。「理工学部体育会ラグビー部や研究室の同級生・先輩・後輩と交流を深め、『協力して一つのことをやり遂げた』という経験が、私のバックボーンになっている」と語る53歳は、今なお人類の夢を背負い、宇宙飛行士としての厳しい訓練を継続しています。画像の背面の壁にあるロゴマークの楕円形は、「ラグビーボール」を表します。国際宇宙ステーション(ISS)船長を務めた星出宇宙飛行士のチームワークに対する考え方の根幹が、「ラグビー」にあることを象徴しているのです。

中学、高校は茨城にある名門・茗溪学園に学び、水泳部に所属。授業でラグビーボールを手にし、高校2年の途中からシンガポールに留学した際、現地高校のラグビー部に入部します。大学では理工学部体育会ラグビー部に所属し、4年間プレーしました。ポジションは高校時代のウイング(WTB)からスクラムハーフ(SH)へと転向。名古屋の鶴舞クラブ、ヒューストンの地元クラブでも楕円球を追い、グラウンドを駆け、活躍しました。2018年、スペースシャトル「ディスカバリー号」で初めて宇宙に行ったときには、宇宙での行動について、「飛行士にとって最も大切な能力の一つは、状況把握能力。時間、まわりの状況などを理解し、行動する。ラグビーの試合の時、時間、地域を考え、誰がどこにいるか分かった上でプレーするのと似ています」と話していました。2021年、日本人2人目となるISS船長を務めた際には、5月23日に東京・秩父宮ラグビー場でおこなわれた日本ラグビー選手権兼トップリーグ2021プレーオフ決勝で、宇宙からキックオフのカウントダウンを届けました。

2009年の雑誌インタビューでは、子どもたちに「どうやったら宇宙飛行士になれますか?」と問われたら、いつも、こう答えると話していました。
「3つのことを言います。好きなことを見つけ、とことんまで突き詰めてください。いろんなことに関心を持ってチャレンジしてください。仲間を大切に。そして、最近付け加えていることがあります。必ず壁にはぶつかる。でも、そこで止まらない、ということです。私は4歳で初めて宇宙に行きたいと思い、その夢が叶うまで35年かかりました。その間、失敗もありました。飛行士の試験に受かったのも3回目のことです。失敗するとへこむけど、立ち止まらなかった。仲間のサポートがあり、応援してくれる人もいたからです。人は、ひとりでは生きられないと言いますが、本当なんですよ」

現在は米国テキサス州ヒューストンにあるNASAジョンソン宇宙センターで、月へ火星へと挑戦を続ける国際宇宙ステーションの計画、月軌道プラットフォーム「ゲートウェイ」や月面探査車「ローバー」、ドラゴン補給船運用機「SpX」の開発など、様々なミッションをサポートしていらっしゃるそうです。

【星出 彰彦 / 宇宙飛行士】

1968年、東京生まれ。1992年、慶應義塾大学理工学部卒業後、宇宙開発事業団(現JAXA)に入社。1999年、国際宇宙ステーション(ISS)に搭乗する日本人宇宙飛行士の候補者として選抜される。2001年、宇宙飛行士として認定。2008年6月、スペースシャトル「ディスカバリー号」に搭乗してISSへ。「きぼう」日本実験棟船内実験室のISS取り付け作業などに参加。2012年7月、ソユーズ宇宙船に搭乗してISSへ向かい、約4カ月の長期滞在で小型衛星放出や3回の船外活動(EVA)などに従事。2021年、クルードラゴン宇宙船 運用2号機(Crew-2)に搭乗し、第65次/第66次長期滞在クルーとしてISSに198日間滞在。ISS船長(コマンダー)を約5か月間務め、「きぼう」日本実験棟を含めISSにおいて各種実験、保守、船外活動などを実施。

Twitter: @Aki_Hoshide