９月１４日に開幕を控える東京六大学秋季リーグ戦。3位に終わり、早慶戦でも大敗を喫した春季からの逆襲を誓う慶大メンバーにインタビューを行いました。
第３弾は、甲子園優勝メンバーで春季リーグ戦にて早くも神宮デビューを果たした丸田湊斗（法１・慶應）と渡辺憩（商１・慶應）の２人！
右から丸田、渡辺憩
――まずは他己紹介をお願いします。
丸田：うーんなんだろうな。憩はめちゃめちゃ自分の意見を強く持っているというわけではないですけど、別に誰かに流されるわけではなくて、自分を持っているという感じです。マイペースまではいかないですけど、流されないところがいいなーと思ってます。
渡辺憩：いや全然、丸田に比べたら自分の意見は持ってないし（笑）、丸田ははっきりしている人なので。
渡辺憩：（丸田は）結構僕とは逆で、自分の意見というか、自分を持っているタイプの人間で、こだわりも結構あるし、その分ちょっと面倒くさいところもあるような人です。
――その面倒臭いとかこだわりが強い部分で何かエピソードはありますか？
渡辺憩：まだ１年生なので、去年とかに比べたら結構薄れてると思うんですけど、学年が上がるにつれてだんだん不満とかを言ってくるんじゃないかなって思います。
――監督に直接言う
渡辺憩：まあ監督には言えないよね（笑）。監督には言わないけど、チーム内では結構言う感じです。
――二人はプライベートでよく話したりしますか？
丸田：高校のときはそうでもなかったです。
渡辺憩：まあ寮が一緒で、１年生は４人しか入っていないので。まあ頼れる仲間だと思います（笑）。
――お互いの好きなところはありますか？
渡辺憩：好きなところ（笑）。僕は、（丸田が）頼りになるところです。
丸田：（渡辺憩は）気まぐれなんで。オフの日とかに、他の人も含めてちょっと集まったりするときに、乗り気じゃない時もあるんで。でも乗り気の時はやっぱ嬉しいかなって（笑）。毎回乗り気になってくれるかわかんないから、ギャップがまたいいっすね（笑）。
渡辺憩：何が言いたいかよくわかんないですね（笑）。
――逆に直して欲しいところはありますか？
丸田：直して欲しいところ、んーなんだろうな。時間にルーズですね。僕も言えたもんじゃないですけど。
渡辺憩：（丸田が）自慢するところ？（笑）嬉しいことがあった時とかは気づいて欲しそうな感じ。
丸田：めっちゃ恥ずかしい（笑）。
――どういう感じの雰囲気を出してくるんですか？
渡辺憩：まあニヤニヤして（笑）。なんか言って欲しいのかなっていうのは結構あります。
――ここから野球の話になるんですけど、プレー面でお互い尊敬していることってありますか？
渡辺憩：（丸田の）足の速さ。
丸田：もう（渡辺憩の）全部ですね。塾高時代から、センターからキャッチャーを毎回見るんで、めちゃくちゃキャッチングとかいいんですけど、それが自分の中では当たり前だと思ってたんですけど、大学に来て世界が広くなって、やっぱすごかったんだなっていう。自分のなかでのキャッチャーの当たり前のレベルが、憩のせいで高くなっていたっていう。
――大学レベルでも、抜けている
丸田：（もうそれが普通だと思っていたけど、レベルが）抜けているなっていうのを大学で感じました。
――自分で抜けているなって感じるか
渡辺憩：いやいやいや（笑）。感じてないです。
――同級生の中で一番上手だなって思う選手はいますか？
丸田：守備は、林純司（環１・報徳学園）ですかね。八木陽（法１・慶應）とかも、高校の時もすごかたし、守っててショートに飛んだら安心感あったし。だけど純司はもうすごいなって。守備に関しては。本当にエラーしないし。
渡辺憩：同じです。純司の守備のうまさは、１年生でも落ち着きのあるプレーが多いし、頼りになるっていうのもキャッチャーから見てて多かったので。上手だなと思います。
――打撃面で誰がすごいなっていうのはありますか？
丸田：憩じゃないすか。
渡辺憩：いやー、じゃあ丸田で（笑）。
丸田：ネタになるって（頭を抱える）。
春季リーグ戦で２本塁打を放った渡辺憩
――仲のいい先輩、尊敬する先輩は
渡辺憩：僕は１個上のキャッチャーの吉開鉄朗（商２・慶應）さんです。塾高の時からずっと１つ上でキャッチャー一緒にやってきたんですけど、すっごく優しくて、本当にほぼ同級生みたいな感じでやらせてもらってるんで。一番好きですね。
丸田：やっぱり第一寮に入ってきたんで、練習でも一緒だし、ここ（第一寮）でもいっしょなので、だいぶみんな仲良くなったんですけど、年齢近いって言うのもあるんで、上田太陽（商２・國學院久我山）さんですかね。同じ阪神ファンっていうのもあってこの前もハマスタに連れてってもらって観戦して、だいぶラフに関わらせてもらってます。
――観戦する時はどこで
丸田：普通にレフトスタンドで。バリバリ応援してました。８月２７日ですね。
――勝ちましたか？
丸田：大負けしました（笑）。行った時はだいたい勝つんですけどね。久々に負けました。
（この試合阪神は１０−４でDeNAに敗戦）
丸田：そうですね。あとは佐藤駿（商４・慶應）さんですかね。春は怪我で思うようなプレーができていなかったし、僕も入りたてで駿さんのプレーをちゃんと見たことがなかったんですけど、やっぱり横地さんとかと同じくすごいなって感じる選手です。やっぱ技術的な部分はもちろんそうですけど、感じる部分がなんか、他の人よりアンテナの数か違うなって感じですかね。
――渡辺憩選手の尊敬する選手は
渡辺憩：最近すごく思うのは、キャッチャーの森谷史人（法４・福岡）さんのスローイングの安定感っていうのがすごいなと思ってて、僕はあまりスローイングの精度がよくないので、練習とか試合とかであれだけ安定感のあるスローイングができるのはすごいなっていうのを最近改めて感じたというか、そこをお手本にしていきたいなと思いました。
――甲子園優勝っていう経験は今のプレーで役に立っていると思いますか？
丸田：僕は野球においてほぼ緊張しなくなりました。人前に立つとかは得意な方じゃないので緊張しますけど、野球においてあたふたしちゃってどうにもならないっていうのは、ほとんどなくなったかなと思います。
――甲子園前は緊張していた
丸田：流石に甲子園とかはアップアップになっているところ、センバツの時とか特に初めてだったのでありましたけど、やっぱりあれだけのお客さんの中でやったので、もう慣れたなという感じです。
渡辺憩：僕はそんなに（緊張は）変わってないかなと。
――もとからそんなに緊張しないタイプ
渡辺憩：いや、今も別に緊張はしますし、甲子園前もしてますし。まあいい経験、楽しい経験ができたなっていう（笑）。そんなに大きく変わったことは、正直そんなにないですね。
――慶應義塾大学の野球部に入部して一番最初に感じたことは
丸田：たぶん二人ともあんまり言えないようなことを思ったのかな（笑）
渡辺憩：意外ときついな、練習時間も長いなと。
丸田：言うなあ（笑）。
渡辺憩：高校がまあゆるくはないですけど、自分たちでやらせてもらえてたのでそれに比べちゃうとって感じですね。
――丸田選手も同じですか？
丸田：んーまあ、まあ（笑）。言っていいのかわかんないですけど（笑）。
――バットが木製に変わってどう対応していった
渡辺憩：最初はなんか飛ばないなと思ったんですけど、だったらもっと強く振ろうと思って、まあ高校に比べたら強く振ろうって（笑）。そんな感じですね。
丸田：そうなんだ、初耳。なんか、わかった気がしました（笑）。ホームラン量産しているので。自分は慣れられてるのかわかんないですけど、何か特段変えたってことは別にないですね。最近そこまで苦に感じなくなってきたなって感じです。
――春季リーグ戦、自身の活躍をどう振り返りかえる
丸田：ほとんど活躍できてないので、チャンスはもらいましたけど、目に見える形でチームに貢献できなかったので、秋はチャンスがあるのであれば、もっと目に見える形で、野球をあんまり知らない人でも活躍してるなってわかるぐらいの、貢献度というか働きができたらなと思います。
渡辺憩：春は出来すぎちゃってたので、勢いのままなんでも上手く出来ちゃってたので、秋はそれに比べたら上手くいかないこともたくさんあるので、そういうときに最低限の活躍ができるように、今のうちに準備をしたいなと思います。
――春の試合で一番印象に残った試合
丸田：早慶戦ですかね。やっぱりチームとしてあれだけの点差をつけられて負けてしまったので、悔しいと第一印象で思っていますね。
渡辺憩：自分も早慶戦で、まあ自分がキャッチャーやっていてあれだけ打たれたので、そういう悔しさは人一倍あるので、次の秋の早慶戦は打つ方もそうですけど、守備で失点を減らして勝ちに貢献したいと思います。
――夏の期間でなにか意識して取り組んだことってありますか？
丸田：僕は春にピッチャーの球威とかに苦戦して、強い打球を前に飛ばせていなかったので、そこは差されないようにというか、まあ大学のピッチャーに負けないスイングというかバッティングというか、意識して強いスイングだったり、ちゃんと対峙できるところを目標にやってました。
渡辺憩：春の間はいろんなピッチャーとバッテリー組めなくて、そういう経験がなくて試合に臨んでしまったので、夏の間はいろんなピッチャーとコミュニケーションをとって、バッテリー組んで、試合を通して攻め方というか、バッターに対してどう投げるかっていうのを学んでいこうをいう風に思っていました。
俊足が魅力の丸田
――現状で自身の野球のプレーにおける一番の強みは何ですか
丸田：まあ相対的に、勝負できるのは足なのかなって思うし、やっぱり足に関しては好不調がないので、絶対的な武器になり得るものだと思って、僕の武器は足かなと思います。
渡辺憩：僕はどれが抜けてるっていうのはないので、何だろう。長打を打てるバッティングはこれからも長所にしていきたい部分ではあります。
――秋のリーグで対戦したい他大学の選手は
丸田：早大の安田虎汰郎（スポ１・日大三）ですかね。現実的に考えて思い浮かぶ中で、向こうがバリバリメインメンバーで出てるっていうのを考えるとやっぱりそうなるなと思います。機会があれば。高校時代も１回も対戦したことがないので。JAPANでもチームメイトでしたけど、実戦という意味では試合でやったことがないので。
渡辺憩：僕も安田投手ですね。中学のときの選抜が一緒で仲もいいですし、あのチェンジアップを打ってみたいなという。
――秋季リーグ戦に向けて目標を一言お願いします。
丸田：春に内野安打しか打ってないので（笑）。ちゃんと綺麗なヒットを打って、長打を神宮で打ちたいなと思います。
渡辺憩：僕も自分がスタメンで出た試合で勝てたことがないので、自分がスタメンで出て勝ち星をとって貢献したいなというのはあります。
（取材：大泉洋渡、記事：林佑真）
